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Germanistik, Philosophie(Aufklärung, Phänomenologie, Logik), Biologie, Musik und Kunst

linguistik

多重決定

主語を省略するということを理解したとしても、そこで省略されているのは本来の主語ではない。そこに置かれているのは代名詞であり、発話されなかった代名詞に過ぎない。つまり、無音ないし無文字で表現されている、行内の隙間に存在する代名詞が可能なのは…

翻訳論覚書 I

翻訳は置き移す行為であり、ある概念的対象もまた別の言語環境という文脈に置き移された時、本来とは異なる色合いを帯びてしまう。言語表現のなかにあるのは、語や文の接続と言語的文脈、語用的/実践的/遂行的文脈のなかで様々に変わる概念的対象の独自の…

ニコライ・トゥルベツコイ『音韻論の原理』(3)

前回記事の続き。 anti-optimization.hatenadiary.jp 音韻論が構造主義的である所以は、まさしく次の規定によるだろう。 Der Begriff der Unterscheidung setzt den Begriff des Gegensatzes, der Opposition, voraus. [...] Distinktive Funktion kann dahe…

ニコライ・トゥルベツコイ『音韻論の原理』1939年(2)

前回記事の続き。 anti-optimization.hatenadiary.jp 連続体として存在している音声現象をどのように分析するか、という点で音声学は音韻論による意味論的分節に負うところがあるのは確かである。Trubetzkoyは次のように述べて居る。 Der Schallstrom, den d…

ニコライ・トゥルベツコイ『音韻論の原理』1939年 (1)

使用テクスト:N.S. Trubetzkoy: Grundzüge der Phonologie. Göttingen; Vandenhoeck&Ruprecht 1977 (6. Auflage) Nikolai Sergejewitsch Trubetzkoy 1890 (Moskow) - 1938 (Wien) 民族誌と言語学を専攻した彼は、1916年サンスクリットの比較言語学的研究で…