「この概念は引用符をつけて用いられるのが通例である。」
Anschluss, der
Genetiv Singular: Anschlusses
Nominativ Plural: Anschlüsse
Grundform: anschließen
この語は非常に重い歴史を背負わされた概念として用いられることもある。しかし一方で英語のconnectionに該当して、日常的に用いられるのでA1水準の語彙に含まれる。要するに「繋がり」「接続」である。
単に人と人の「繋がり」と言った時、日本語では非血縁的な、親密で個人的な関係のことをいう場合もあれば、共益関係・協力関係を持つ親密な関係のことをいう場合もあるように思われる。後者の場合、広い意味で縁故と似た意味になるし、前者に関しては血縁関係にある人同士で「繋がり」という言葉を使うとしたら、「血の繋がり」と明確に規定されるだろう。だが最近はインターネット環境に関して用いられることもよくあるのだが、その時に「常時接続」とか言われるSNSのような仮想社会では、その意味はまた異なってくるわけだ。回線の接続が、そのまま人々の関係の取結びへと比喩的に重ねられてしまうのは、実のところ奇妙だと思えるのだが。
少なくとも回線の繋がりとは、ある領域と領域の接続が問題となり、そこには継続関係、並列関係など空間的なイメージがある。とすればSNSやネット環境に囲まれた世界について「常時接続」という時には、TLに流れていく人々のtweetの流れのこと言っているのだろうか。そんなはずはあるまい。あるいは出会いのことだろうか。だがそこは出会いの場所なのだろうか?新奇な情報との遭遇ということだろうか。だが雨粒一つ一つと「遭遇」した、「出会った」という表現を用いるだろうか。
〜に接続する、〜と接続する、というイメージに求められる〜は一体どこにあるのだろうか。それともこれはある意味で隠語のようなものなのだろうか。繋がりという言葉の上で同じように見えることだが、似て非なるものであるように思えるし、それを重ねることで何が見えるというのだろうか。
1. Verbindung
a) vom Zug
b) vom Telefon; auch vom Gas, Strom, Wasser
Beispiele Anschluss haben, keinen Anschluss bekommen.
c) bildlich. Beispiele: der Anschluss an den Stand der Technik
d) umgangsprachlich, übertragen. Beispiele: (bei jmdm.) Anschluss suchen, finden, haben.
Sie hat den Anschluss verpasst (= hat keinen Mann bekommen).
機会を逸するとか、縁を逃すという時にこの語が用いられるというのは、なんとなしに渡りに船という言葉を思い出すものだが。
2. (politische) Vereinigung
この意味で用いるのはほとんど決まった場面で、1938年の出来事についてである。これについてここで詳細に述べるつもりはないのだが、いずれにせよなぜこの語をわざわざ政府が用いたのかについては、やはりある程度正確に理解しておきたいものだ。
3. im Anschluss an (unmittelbar) nach
im Anschluss an die Sitzung
im Anschluss an das Programm wird getantzt.
4. landschaftlich
unter Anschluss (Beifügung) des Anmeldescheines
Anschluss – Schreibung, Definition, Bedeutung, Synonyme, Beispiele | DWDS
ところで使用頻度は19世紀以降増えるようだが、確かにそれ以前の文献であまりこの語を使っているところを見たことはないかもしれない。
また、使用例をざっと見ると、やはりim Anschluss anの形で、〜に引き続き、と言った意味で用いられるものが割合多く見られる。
Wortschatz – deu_newscrawl_2011 – Anschluss