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Germanistik, Philosophie(Aufklärung, Phänomenologie, Logik), Biologie, Musik und Kunst

時間は進まない

未来はもういらないのかもしれない。私にはもしかしたら過去だけがあればいいのかもしれない。そう思う時がある。私に取って過去は過ぎ去ったものではない。追想は懐かしむものではない。全ての記憶は、失われたものとして過ぎ去ることがない。

未来は未決定であれすでに存在している。私はその視点から今を見ているし、今生きている自分を背後から常に見ている。全てが今に失われ、失われた後から今を見ている。そしてその瞬間瞬間が、全て悼むべきものに変わる。

悼むべきものは懐かしむこと、愛おしく思うことのできないものでもある。それはいかなる意味においても幸せをもたらすことはない。幸せというありふれた未来への約束は、もう存在しない。いかなる意味でも決定されてなどいない未来は、もう存在しなくてもいいものでもある。

新しいものが消え、未来はもう死んでしまった。それはもうとっくに埋葬されて亡霊となった。これは既視感の問題ではない。あらゆる新しさへの可能性の芽というものは、成熟を迎えるまでもなく、大地もろとも剥がし出され、燃やし尽くされる。

燔祭の煙。それともフロン? それだけがここにある。

胸では鸚鵡が調子外れに歌っている。その名はシラノ。

さようなら愛よ。何度でも詩人の元に現れたネオ、レッドピルで未来を見たもの。

それは単なる酔い止め薬に過ぎなかったことに気づくまでもなく白薔薇に埋もれたものたち。さようなら。