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Germanistik, Philosophie(Aufklärung, Phänomenologie, Logik), Biologie, Musik und Kunst

Stachel

タバコが燃え、アッキガイから流れ出る夜、
殻がさらさらと風に流れ、ぶらんこに腰掛けたお前の髪にかかる
日中、枝を揃えるために太陽に晒された四肢、今は何も見えない、
甲虫、六の足で梢に至って青空へ飛び去って、今は樹液が虚しく
そこに夜更けを告げる時鐘が凝固する
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ーー

お前はそこで眠ることができるだろうか、
まだ燃え尽きることのない名が
暑熱去りゆく地を埋める草ぐさのように何千の輝きを放ち続けている場所で

残されたもの、ただ堆くなった瓦礫が、雲のようにお前を受け入れる
破裂した鉄鋼が馬草桶のように私を受け入れる
お前も私も紫闇の水に身を浸すことができるだろうか、
この夜を始まりとすることができるだろうか

知らない、お前がなにを聞いていたのか、その時私の耳を満たしていたのは、ただの蟋蟀
祭りの夜の草っぱらに立っていて、お前がなにを聞いていたのか、知らない

炭を焼く煙が色もなく立ち込め、はやす声がする
弦の震え、そして歪むお前の面、ぶどう酒の池に落ちる幾百の紅葉

それで、お前は何を聞いていたのか
私の耳を満たしていたのは、ただの真珠のごとき白濁の

--ーー

涎と汗が止むことがない、豚の脂が滴るあいだに、その人間はしとど鞭打たれた
犬ほどに血まみれの人間、棘から水銀を吹き出す人間が
森の向こうへと引き下がっていく
丘の向こうへと消えていく
なんぴともいたらぬ場所へ
金剛に輝く星が昇る

誓え、蝿を潰すが如くに暴虐を人々へ浴びせるものへの
怒りを誓え

世界の果てへ至ってさえあの人間の傷は癒えない

誓え、豚の肉を貪るが如くに命を浴びるものへの
怒りを誓え、

大地が割れようと天が裂けようとあの人間は血を流している

だってお前も聞いたことがあるだろう、この夜もまた語られる真実、
あの人間の全身から棘を抜く術を知るものは、この世にはいないということを