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Germanistik, Philosophie(Aufklärung, Phänomenologie, Logik), Biologie, Musik und Kunst

philosophy

spiritus et existentia 2

1. April - 5. April 2020 これもまた一つの日記である。 ✳︎ ✳︎ ✳︎ youtu.be ✳︎ ✳︎ ✳︎ 存在しない場所とは、「場所 place」として存在しないのか、空間的に存在し得ないのか、本当のところよくわからないものである。確かに原語のtopos という語からすれば、…

ニコライ・トゥルベツコイ『音韻論の原理』1939年(2)

前回記事の続き。 anti-optimization.hatenadiary.jp 連続体として存在している音声現象をどのように分析するか、という点で音声学は音韻論による意味論的分節に負うところがあるのは確かである。Trubetzkoyは次のように述べて居る。 Der Schallstrom, den d…

ニコライ・トゥルベツコイ『音韻論の原理』1939年 (1)

使用テクスト:N.S. Trubetzkoy: Grundzüge der Phonologie. Göttingen; Vandenhoeck&Ruprecht 1977 (6. Auflage) Nikolai Sergejewitsch Trubetzkoy 1890 (Moskow) - 1938 (Wien) 民族誌と言語学を専攻した彼は、1916年サンスクリットの比較言語学的研究で…

analogy in science

どのような隠喩のもとで対象を捉えるのか、ということが科学的探究に際しても方針を与えることがある。隠喩というのは実に強力な言語上の道具であって、人間の身体運動の制御や、聴覚能力そのものにまでも影響を与える。隠喩は知覚や行為に与えられる一種の…

spiritus et existentia 1

土を捏ねて形作ることは、実際に手を動かしたことのある人ならわかることだが、単に粘土の状態を整えることで鋳型による適切な成型を可能にする工程とは全く異なり、遥かに複雑であり、遥かに土の性質に詳しくなければならない。 この世界で初めて土の性質を…

Mémoire du sommeil 5

18-25. March 2020 幸せは悪あがきの終わる時にやってくる。それは所詮諦念の一つの形に過ぎない。復興期の精神の到来は、その後すぐのことだ。 それはまるで、不眠症患者の部屋に差し込む朝陽のように紅に染まっている。 ※ 幸せを、あるいは幸せだった時を…

Mémoire du sommeil 4

12-17. March 2020 判決から一晩が明けた。とても語りつくせないほどの衝撃と悲しみを覚えた。彼の述べていることには、随分危機馴染みがあった。彼は計画的であり、一貫していたかもしれないが、死ぬほど考え抜いたわけではない。彼が凶行に及ばなければな…

Mémoire du sommeil 2

6. March 2020 小春日和はもう過ぎた。冬の最中に訪れた平和というより、もはや春の到来である。当たり前だ、もう3月の初旬だ。 南中する陽射しは低くとも、車のなかで蒸されてしまうほどであった。晴れがましいほどの空は、起床してすぐの時には予想だにし…

まざりなきかたち-Nはシャトルを撃ち、Wはシャトルを追う

まざりなきかたちを、わたしたちは探し求めてきた。聖なる器はまざりなきかたちの象徴であり、それだけがまざりなきかたちを、真実に受け容れることができる。まざりなきかたちは、言葉を超えた言葉、地上にあってはならない、わすれられてはじめてその表現…

music tropic 2: Osvaldo Coluccino - Parallelo

Osvaldo Coluccinoは、現代イタリアの作曲家、詩人である。 イタリアやドイツ語圏では既にかなりの評価があるようだ。ある記事によれば、イタリアの言葉は常に音楽とともに語られるべきであるが、彼の詩もまたそうであり、静寂のなかから浮かび上がる言葉は…